「戦争・原爆と長崎の文学」展 長崎市で開催

長崎ゆかりの人たちが戦争や原爆について書いた文学作品などを展示した「戦争・原爆と長崎の文学」展が、長崎市で開かれています。

この展示会は、文学作品を通じて戦争や原爆について考えてもらおうと、長崎市にある県立長崎図書館の郷土資料センターが開いているものです。

センターに設けられた会場には、長崎ゆかりの人たちが戦争や原爆などについて書いた小説や日記、それに詩など80点余りが展示されています。

この中には、23歳の時に長崎で被爆し、その後、原爆症と闘いながら原爆の悲惨さや核兵器廃絶を訴える詩やエッセイを数多く書き残した、福田須磨子の作品も7点展示されており、作品のそばには被爆後に撮影された彼女の写真も置かれています。

また、会場には、原爆で家族4人を失いその悲しみを詠み続けた長崎出身の詩人・松尾あつゆきの作品や、生前に書いた日記も展示されています。

県立長崎図書館郷土資料センターの山口保彦さんは「長崎にゆかりのある作家にとって戦争や原爆の体験は避けては通れない題材だった。作品に込めた作家の思いをぜひこの機会に見てもらいたい」と話していました。

「戦争・原爆と長崎の文学」展は、8月25日まで長崎市にある県立長崎図書館の郷土資料センターで開かれています。