佐世保空襲からまもなく79年 空襲を語り継ぐ催しを開催

太平洋戦争末期におよそ1200人が犠牲になった佐世保空襲からまもなく79年になります。
これにあわせて今月22日、佐世保市内で空襲を語り継ぐ催しが開かれました。

佐世保市では、太平洋戦争末期の昭和20年6月28日の深夜から29日の未明にかけて、アメリカ軍が市街地に焼い弾などを投下し、1200人以上が犠牲になりました。

空襲からまもなく79年となるのにあわせて、この空襲を語り継ぐ催しが佐世保市で行われ、小学生から90代までの52人が参加しました。

催しでは、まず、高校生のときに「高校生平和大使」として活動し、現在も修学旅行生などへの平和学習を行っている佐世保市出身の関口萌さん(24)が講演を行いました。

関口さんは、まず、自身の活動や若い世代が行っている平和への取り組みを紹介しました。

そのうえで「私たちは被爆者の生の声を聞ける最後の世代です。被爆者がいなくなってから、同じ過ちを繰り返さないために一緒に平和活動を行う仲間が増えることを願っている」と述べました。

続いて、参加者たちがグループに分かれて話し合い、自身の戦争体験を話したり、平和活動についての意見を出し合ったりしていました。

参加した10代の男性は、「体験者の話を聞くのは初めてだったので、すごく有意義なものになった。この会で聞いた話を学校で発表して、みんなに知ってもらいたいです」と話していました。

関口さんは、「若い世代がどのように平和について考えているか、若者の1人として伝えたいという思いで臨んだ。これからも佐世保で実際に悲惨なことがあったということを、次世代に伝えていかなければならない」と話していました。