「北斎漫画」企画展 約200点展示 長崎歴史文化博物館

日本を代表する浮世絵師、葛飾北斎が弟子の手本のために人物や生き物の姿を生き生きと描いた「北斎漫画」と呼ばれる版画を紹介する企画展が長崎市で開かれています。

江戸時代に活躍した浮世絵師、葛飾北斎は弟子の絵の手本として独自の視点を生かし人物や生き物を描いた「北斎漫画」を残していて、それらの作品は「富嶽三十六景」と並んで北斎の代表作として評価されています。

長崎市の長崎歴史文化博物館で開かれている今回の企画展ではこうした「北斎漫画」の作品のうちおよそ200点が展示されています。

このうち「雀踊り」はすずめの模様が入った着物を着て踊る人の一連の動きを1枚の紙の中に並べて描いたもので、北斎の表現力の高さやユーモアを感じさせる作品です。

また、「魚籃観世音」という作品は鯉が泳ぐ様子を描いたもので、19世紀から20世紀にヨーロッパで流行したアール・ヌーボーの代表的な芸術家、エミール・ガレが作品の題材に取り入れたことでも知られています。

長崎歴史文化博物館の大石美織さんは「すばらしい作品が一堂にそろうよい機会ですのでぜひ来場してもらいたい」と話していました。

この企画展は、今月26日まで長崎市の長崎歴史文化博物館で開かれています。