被爆体験描いた紙芝居 英語のナレーションをつけ動画を公開

被爆者の体験を描いた紙芝居をより多くの人に知ってもらおうと長崎の被爆者団体が英語のナレーションをつけた動画を作り、14日、長崎市内で動画を発表しました。

この動画は、長崎の主な被爆者団体のひとつ、被災協=長崎原爆被災者協議会が企画したもので、長崎市に住むカナダ人のジェームズ・パワーズさん(45)がボランティアで紙芝居を英語に翻訳し、ナレーションをつけて制作しました。

動画は、5年前に亡くなった被爆者の池田早苗さんの半生を描いた紙芝居がもとになっていて、12歳で被爆したときの状況や、その後、5人のきょうだいと両親を亡くした苦悩などが描かれています。

また、核兵器廃絶のために被爆体験を若者に伝える活動に取り組んできた様子などが英語のナレーションとともに伝えられています。

パワーズさんは「未来の世代に伝え残す手助けがしたいと考えた。ナレーションのときに気持ちを入れるのが難しかったが、その人の経験を一生懸命想像した」と話していました。

また、被災協の横山照子副会長(82)は「海外に発信しようと言いながらなかなかできていなかったのでようやく一歩を踏み出せたと思う。海外に発信されていくと思うと本当にうれしい」と話していました。

動画は14日からYouTubeで公開されています。