江戸時代の医師 土橋貞恵をしのぶ催し 諫早市の小学校

江戸時代、私財をなげうって地域のために尽くした医師、土橋貞恵をしのぶ催しが、諫早市の小学校で行われました。

土橋貞恵は、江戸時代末期、現在の諫早市森山町で開業していた医師で、自らの生活は質素にして、貧しい患者を救い、医療で得た財を石橋や道路の整備などのために還元するなどして地元のために尽くしました。

地元では毎年、命日の5月9日にあわせて功績を語り継ぐ式典を開いていて、9日は地元の森山東小学校で地域の子どもたちなどおよそ200人が参加しました。

式典では、森史江校長が功績などを紹介する文章を読み上げ、関係者が深々と一礼をしてしのびました。

続いて、参加者全員で、貞恵をたたえて作られた歌を合唱したあと、地元の中学生およそ30人が朗読を披露しました。

朗読では貞恵が、母親を亡くし、体調の悪い父親のために助けを求めてきた子どものために、薬と米をもって駆けつけたエピソードなどが紹介されました。

朗読をした中学2年の男子生徒は「地域のために尽くしてくれた人で誇りに思う。自分も地域にできることからやっていきたい」と話していました。