平和宣言起草委が初会合 鈴木市長「長崎を最後の被爆地に」

8月9日の長崎原爆の日に長崎市長が平和祈念式典で読み上げる「平和宣言」の起草委員会が、3日、初めての会合を開き、長崎市の鈴木市長はウクライナや中東情勢に触れながら、世界に対し核兵器廃絶へのメッセージを発信することが重要だとの認識を示しました。

この委員会は、8月9日の長崎原爆の日に行われる平和祈念式典で長崎市長が読み上げる「平和宣言」を起草するため、毎年、被爆者や有識者などによって設けられています。

3日は、ことしの起草委員会の委員となった15人が集まり、長崎市で初めての会合が開かれました。

会合では冒頭、委員長を務める長崎市の鈴木市長がウクライナや中東情勢に触れながら「核兵器のない世界の実現への道のりが険しさを増している。核兵器の脅威に終止符を打つために『長崎を最後の被爆地に』と発信することが大事だ」と述べました。

このあと委員1人1人が平和宣言の内容について意見を述べ、ウクライナや中東情勢を念頭に「一刻も早い停戦・和平を求める表現を盛り込む必要がある」などとの意見が出されていました。

長崎市ではこの日出された意見をもとに素案を作成し、次回以降の会合で協議を行ったうえで、ことし7月の会合で「宣言文」をとりまとめることにしています。