県内の景気10か月連続で判断を据え置き 日銀長崎支店

今月の県内の景気について日銀長崎支店は「緩やかに回復している」として10か月連続で判断を据え置きました。

日銀長崎支店が発表した今月の県内の金融経済概況によりますと、「個人消費」が緩やかに回復していることや「観光」も回復が続いていることなどから、景気全体については「緩やかに回復している」と10か月連続で判断を据え置きました。

一方で、JR長崎駅前の商業施設など再開発に関連する建設事業が一段落してきたとして、項目別の判断を一部引き下げました。

具体的には、「住宅投資」について、2月の新設の住宅着工数が前の年の同じ月に比べて49.8ポイント減少したことなどから「増加基調にある」としていた前回の判断を、「高水準で推移している」として3年7か月ぶりに引き下げました。

また、「設備投資」についても、商業施設や工場などの着工が減少したとして「増加が続いている」としていた前回の判断を「緩やかに増加している」へ3年ぶりに引き下げました。

今後の先行きについて日銀長崎支店は、緩やかな景気回復が続くとした上で、「企業の人手不足感の強まりと物価上昇による影響のほか、海外経済をめぐる不確実性の高まりなどによる影響を注視していく必要がある」と話しています。