女子中学生を誘拐 道立高校元用務員 初公判で起訴内容認める

去年、SNSで知り合った長崎県内に住む女子中学生を札幌市の自宅まで連れ出したなどとして、未成年者誘拐などの罪に問われている道立高校の元用務員の裁判が始まり、起訴された内容を認めました。
検察は懲役4年6か月を求刑し、17日で結審しました。

道立の札幌工業高校で用務員をしていた空さくら被告(25)は去年12月、SNSで知り合った長崎県内に住む当時15歳の女子中学生を札幌市の自宅まで連れ出したなどとして、未成年者誘拐などの罪に問われています。

17日は長崎地方裁判所で初公判が開かれ、被告は起訴された内容を認めました。

続いて、検察側は「10歳も年下の被害者を正しい方向に導くべきだったが、被害者の精神的な未熟さにつけ込んだ。悪質な犯行で、被害者の母親は精神的苦痛を与えられ、厳罰を希望している」として、懲役4年6か月を求刑しました。

一方、弁護側は起訴された内容については争わないとしたうえで、「被告と被害者は恋愛感情を有していた。被告が反省していることは明らかで、家族の監督もあり、再犯のおそれはないことから、情状酌量の余地がある」として、執行猶予の付いた判決を求めました。

被告は最後に「被害者の家族に多大な迷惑をかけたことを申し訳なく思っている」と謝罪しました。

裁判は17日で結審し、判決は来月22日に言い渡される予定です。