長崎市 原爆資料館の展示更新 最終的な基本計画まとめ公表

長崎市は議論が進められていた長崎原爆資料館の展示の更新について、市民からの意見を反映した最終的な基本計画をまとめ公表しました。

長崎市は「被爆者なき時代」が近づく中、時代の変化に対応する必要があるとして、長崎原爆資料館の展示の更新について議論を続けてきました。

そして、ことし1月まで行われたパブリックコメントで寄せられた市民からの意見を反映させ、このほど最終的な基本計画をまとめて、公表しました。

基本計画によりますと、展示の更新のコンセプトとして、戦争や核兵器によって日常が壊されることを自分事として捉えてもらうこと、そして誰もが平和な未来をつくる当事者であると気付いてもらうことなどとしています。

具体的には戦争の歴史や核をめぐる世界情勢を年表などで展示している地下2階の「Cコーナー」、ビデオルームがある地下1階の「Dコーナー」を中心に展示を更新するとしていて、市民から意見のあった放射線の影響による社会的差別や長崎市の平和教育の取り組みについてはさらに詳しく展示することにしています。

今後、この基本計画をもとに資料館の運営審議会などで具体的な議論が進められたのち、令和8年度以降に更新が完了する見通しです。