長崎の母子島 絶滅危惧種「カンムリウミスズメ」の繁殖地に

長崎大学などの研究チームは、長崎市にある無人島の「母子島」が、絶滅危惧種に指定されている国の天然記念物の「カンムリウミスズメ」の繁殖地となっていることを確認したと発表しました。

絶滅危惧種に指定されている国の天然記念物「カンムリウミスズメ」は、体長20センチ余りの海鳥です。

日本の近海にしか生息しておらず、現在の生息数は5000羽から1万羽と推定されていて、これまで県内では五島市の男女群島で繁殖していることが確認されていました。

そして今回、長崎大学の山口典之教授らの研究グループが、地元のバードウォッチャーや漁業関係者などからの情報提供を基に調査したところ、去年、長崎市の母子島も繁殖地となっていることが新たに分かったということです。

長崎大学の山口教授は「数が減っている希少生物が、そこで生息していることが新たに分かったこと自体に意義がある。今後、行政と連携して、カンムリウミスズメをどのように保護していくか検討していく」としています。