原爆資料館の運営 審議会で展示内容更新延期の理由を説明

長崎市は原爆資料館の運営について議論する審議会を開き、被爆80年に向けた展示内容の更新を延期した理由について、丁寧な議論と展示内容を決めるための十分な時間が必要だと説明しました。

長崎市は長崎原爆資料館の展示内容について、原爆投下から80年となる再来年度をめどに更新しようと検討を進めてきましたが、先月、2026年度以降の完了を目指すとするスケジュールの見直しを発表しました。

22日は見直しの発表から初めてとなる原爆資料館の運営審議会が開かれ、長崎市側は見直しの理由について「今後も公開の場で丁寧に議論し、具体的な展示内容を決めるため十分な時間を確保する必要がある」と説明しました。

続いて、市側は、ことし1月まで実施した展示更新に関するパブリックコメントで「原爆投下に至る歴史に関する展示」について130件余りの意見が寄せられ、「今後の設計の検討で参考にする」と報告しました。

これについて審議会のメンバーからは「いろいろな意見を参考にする際、市のスタンスがなければまとまらない」などといった意見が出されました。

また、市側は去年11月に明らかにした展示内容の更新に関する基本計画の素案に、パブリックコメントの内容を反映させた最終案を22日の審議会で示しました。

長崎市は、今後、最終案をもとに計画を決定し、審議会で具体的な展示内容の更新について議論を進めることになります。