長崎県内 幼稚園や保育所など送迎バス 安全装置設置は8割余

おととし9月、静岡県で3歳の女の子が通園バスの車内に取り残され死亡した事件を受けて設置が義務づけられた安全装置について、県内では去年10月末時点で、設置が完了している車両は全体の8割余りとなっています。

おととし9月、静岡県牧之原市の認定こども園で当時3歳の女の子が通園バスの車内におよそ5時間にわたって取り残され、重度の熱中症で亡くなりました。

この事件を受けて、国はことし3月までに全国の幼稚園や保育所などの送迎バスに子どもの置き去りを防ぐ安全装置の設置を義務づけました。

長崎県内では合わせて377施設、707台が対象ですが、県が去年11月、調査したところ、10月末時点で、設置が完了している車両は570台で、全体の80.6%となりました。

これは、全国平均の72.5%を8.1%上回っています。

設置状況を施設別に見ると、幼稚園が98.6%、保育所が90.8%となった一方で、児童発達支援センターが60%、放課後等デイサービスが64.1%と、施設によって差が出る結果となっています。

長崎県は「設置率が低いところは小規模の事業所が多いことから対応に苦慮しているのではないか。引き続き、年度内にすべての施設で設置が完了するよう働きかけていきたい」としています。