雲仙 認知症の高齢者を地域全体で見守る 声かけ訓練

認知症の高齢者を地域全体で見守る体制作りを進めようと7日、雲仙市で、道に迷った高齢者に出会った時の声のかけ方などを学ぶ訓練が行われました。

この訓練は、雲仙市や地元の社会福祉協議会などで作る協議会が開いたもので、市民などおよそ100人が参加しました。

初めに参加者は、室内で認知症についてや認知症を患っている人への声のかけ方について学びました。

このあと屋外に出て、道に迷っている人に声をかける訓練を行いました。

この中で、参加者は相手を驚かせないよう、まず、穏やかに「こんにちわ」と声をかけることや、地元の方言を使ってどこに向かっているのかを優しく尋ねるよう心がけながら、声のかけ方を学んでいました。

長崎県内では去年、65歳以上の高齢者が行方不明になったとして警察に寄せられた届け出が205件に上っているということです。

訓練に参加した女性は「声のかけ方を知るよい機会になりました。これからは困っている高齢者を見たら、積極的に声をかけたいと思います」と話していました。

また、今回の訓練を行った協議会の本多周太会長は「知らない人に声をかけるのは勇気もいるし、不安もあると思います。こうした訓練を通して慣れてもらって、町全体で高齢者を見守れるようにしていきたい」と話していました。