「大村藩」テーマ展 大村市歴史資料館で開催

江戸時代に今の大村市などを治めていた「大村藩」に関する資料を紹介しながら、藩について知ってもらおうというテーマ展が大村市歴史資料館で開かれています。

大村藩は、江戸時代に今の大村市や西海市、それに長崎市の外海地区や古賀地区など、大村湾を囲むように広い領地を抱えていました。

大村市歴史資料館で開かれている今回のテーマ展では、その大村藩の政治や経済、文化に関する資料を中心に65点が展示されています。

このうち、島原の乱のあと長崎の警備などを行った3代目の藩主・大村純信の肖像画は、ゆったりとした着物を着た純信が刀を持った小姓を従えた様子が描かれたもので、12人いた藩主の中で唯一残る貴重な肖像画です。

また、「遠眼鏡」は長さ2メートルほどの望遠鏡で、江戸時代の後期に今の長崎市福田地区で外国船の監視に使われたとされるものです。

このほか、会場には、初代藩主の大村喜前が関ヶ原の戦いで徳川に忠節を尽くしたことをたたえた徳川家康からの手紙や、大村藩の産業のひとつで、藩の経済を支えた波佐見焼などの焼き物も展示されています。

大村市歴史資料館の川内彩歌学芸員は「大村藩の領地が大きかったこと、そしてどんなことが行われて、どんなものが生まれたかを感じ取ってほしい」と話していました。

このテーマ展は来月25日まで、大村市のミライon図書館の中にある「大村市歴史資料館」で開かれています。