諫早市の楠公神社で無病息災願う「畳破り」

畳を挟んで男たちがぶつかり、畳を破って出たわらなどを体にこすりつけ合って無病息災を願う祭り「畳破り」が諫早市の神社で行われました。

諫早市の「楠公神社」は鎌倉から南北朝時代の武将、楠木正成親子を祭っています。

この神社に伝わる正月の伝統行事「畳破り」には地元の40代から70代の男たち、およそ25人が参加しました。

祭りでは楠木正成が幕府軍を退けた「千早城の戦い」にちなんで、幕府軍にふんする男たちが上半身裸でよろいに見立てたわらをかぶりながら境内を駆け上がります。

楠木軍にふんする男たちは畳を構えて迎えうち、両者は激しくぶつかり畳を破って出たわらなどを体をこすりつけ合ってことし1年の無病息災を祈願しました。

このあと、宮司などが射た矢を捕まえる神事が行われ、男たちは縁起がいいとされる矢を奪い合っていました。

参加した60代の男性は「この祭りが終わらないと正月が終わった気がしない。地域のみんなが健康に過ごせる1年になってほしい」と話していました。

白浜町自治会の酉越和則会長は「参加者の高齢化が課題だが、伝統を絶やさないように若い人を集めて続けていきたい」と話していました。