長崎市で戦没者追悼式“今こそ戦争の悲惨さ語りつがなければ”
太平洋戦争などで亡くなった長崎市出身の戦没者、およそ1万5000人の霊を慰める追悼式が長崎市で開かれました。
この追悼式は、明治時代の戊辰戦争から昭和時代の太平洋戦争までに亡くなった長崎市内出身の戦没者、1万4941人を追悼するため毎年行われています。
長崎市で行われた追悼式には遺族などおよそ230人が参列し、はじめに遺族を代表して4人が献花台に花を手向け、参列者全員で黙とうをささげました。
続いて、長崎市連合遺族会の梅本孝行会長が「ロシアによるウクライナ侵攻やイスラエルの戦地の映像を見ると、かつての戦争を思い浮かべずにいられない。今こそ戦争の悲惨さと平和の尊さを次の世代へと語り継がなければならない」と述べました。
式のあと、太平洋戦争中に旧満州で父親を亡くした浦上裕子さんは、「どうして父が戦争で亡くならなければならなかったのかと思うと、悔しい。父に会いたかったし、だっこしてほしかった。若い人たちには、戦争の体験記や映画などを見て戦争の怖さを勉強してほしい」と涙ながらに話していました。