大村市の中学校で半導体の出前授業 人材の確保目指す

九州各地で半導体工場の建設が相次ぎ、人材の確保が課題となるなか、若い人たちに半導体に興味を持ってもらおうと大村市の中学校で出前授業が開かれました。

この授業は、長崎県と佐世保高専が昨年度から行っていて、19日は大村市の玖島中学校の1年生、およそ150人が出席しました。

はじめに、佐世保高専の猪原武士准教授が半導体が使われているデジタル表示の体温計がどのように体温を測っているのかを調べる実験を行いました。

実験で猪原准教授は、体温計に使われている半導体に直接、熱を加えて、半導体に流れる電気の量で体温が測れるしくみになっていることを紹介しました。

そして、ゲーム機やカメラ、それに自動車など、身の回りのさまざまな製品に半導体が使われていることを説明しました。

また、大村市にある半導体関連の企業に勤める社員が、半導体を均一に作るために温度と湿度を調節する装置を製造していることを紹介しました。

授業に出席した女子生徒の1人は「大村にも半導体関連のすごい企業があることを知り、機械系の仕事もいいと思った」と話していました。

長崎県未来人材課の平野太一朗係長は「進路選択のなかで、業界に興味をもってもらい、生徒のなかから技術者や研究者を志す人が出てくるとうれしい」と話していました。