強制わいせつの罪の小学校教諭 2審で2件のうち1件は無罪に

複数の児童の体を触ったとして強制わいせつの罪に問われ、1審で懲役3年の判決を言い渡された南島原市の小学校教諭の裁判で、2審の福岡高等裁判所は2件のうち1件について無罪としたうえで、残りの1件を有罪とし懲役2年の判決を言い渡しました。

南島原市の小学校教諭岩永義成被告(33)は3年前複数の児童の下半身を触ったとして強制わいせつの罪に問われ、1審の長崎地方裁判所は去年11月、起訴された3件のうち2件を認定して無罪の主張を退けて懲役3年の判決を言い渡し、被告側が控訴していました。

22日の2審の判決で福岡高等裁判所の市川太志裁判長は2件のうち1件について児童の供述の信用性について「誘導的な尋ね方がなされた可能性が排除できず、行為を被告が行ったと認めるには合理的な疑いがある」として1審の判決を取り消し無罪を言い渡しました。

一方、残りの1件について1審の結論に誤りはないとしたうえで「信頼を裏切り、性的知識の未熟さにつけ込んでいるという点で極めて卑劣だ」と述べ、懲役2年の判決を言い渡しました。

判決について福岡高等検察庁の小橋常和次席検事は「判決内容を十分に精査し、適切に対処したい」とコメントしています。