野良猫への正しい餌やり 市民に腕章など貸し出し 長崎

野良猫への餌やりに関するルールを設けている長崎市は、正しく餌やりをしているかどうかを区別するために、市民に腕章や名札を貸し出す制度を始めました。

長崎市は、野良猫への無責任な餌やり行為によるふん尿被害の苦情が後を絶たないほか、野良猫の繁殖を抑え、殺処分数を減らそうと、去年7月に「動物愛護および管理に関する条例」を施行し、野良猫への餌やりに関するルールを設けています。

ルールでは、不妊手術を受けるなどした野良猫以外には餌やりをしてはいけないとか、餌やりは時間を決めることなどが定められています。

条例施行後、このルールを守っている人や団体が餌やりの際に批判を受けるケースがあるということで、長崎市は今月12日から、餌やりをしている人たちが、市に届け出て正しい餌やりだと確認された場合には、腕章や名札を貸し出す制度を始めました。

腕章や名札には、猫のイラストとともに「ルールを守って地域の猫のお世話をしています」と記されています。

長崎市動物愛護管理センターの島崎裕子所長は、「ルールを守って餌やりをしている方々が、安心して活動できるよう制度を作った。同時に、条例についても広く知ってもらえるとうれしい」と話していました。