卵の卸売価格高騰 統計公表以降の最高値続く

長崎県など九州の指標となる福岡地区の先月の卵の卸売価格は、鳥インフルエンザの影響などで、統計が公表されて以降、最も高い状態が続いています。

販売会社大手の「JA全農たまご」によりますと、長崎県など九州の指標となる福岡地区の卵の卸売価格は、先月の平均でMサイズ1キロあたり345円と、3か月連続で同じ価格となり、統計が公表されている1993年以降で、最も高い状態が続いています。

これは、去年の同じ時期と比べると129円、率にして、およそ6割値上がりです。

農林水産省によりますと、卵の価格高騰の要因として、去年秋以降、鳥インフルエンザの発生で、卵の生産量が大きく減ったことに加え、それ以前から続く、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で飼料価格が高くなっていることも理由に挙げられるということです。

農林水産省は「これから卵の生産量は徐々に回復するとみられるが、落ち込んでいた需要も増える可能性があり、価格の動向は不透明な状況だ」としています。

【農林中金総合研究所片田百合子研究員の話】
農林水産業や食品業界などの動向を調査している、農林中金総合研究所片田百合子研究員は卵の価格に影響する生産体制について、「九州で見ると、今シーズンの鳥インフルの発生によって、使用されている鳥のうちの8%弱が殺処分されている。今後、生産体制を立て直す動きが出てくると思うが、新しいひなを入れる作業は一度にできるものではないため、ことしいっぱいまでは去年の状態には戻らないと予測している」と話しています。

その上で、今後の卵の価格について、「業務用や加工用の卵の需要が下がると、価格が低下する要因になる。生産量が回復する中で、そうした流れが今後も継続すれば、卵の価格は下がるため、そういった卵の需要が今後どうなるかも分析していく必要がある」と話しています。