県内で去年「不適切保育」15件確認 こども家庭庁の調査

各地の保育施設で園児への暴行や虐待といった「不適切な保育」が相次いだことを受けて、こども家庭庁が調査を行ったところ、長崎県内では去年4月から12月の間に、15件、確認されたことがわかりました。

この調査は去年、静岡県の認可保育所で元保育士3人が園児の足をつかんで宙づりにするなど、「不適切な保育」が全国で相次いだことを受け、こども家庭庁などが実施し、去年4月から12月にかけて全国の市区町村が把握した事例をまとめました。

それによりますと、長崎県内では威圧的な言動など、子どもの人格を尊重しない「不適切な保育」は保育園で9件確認されました。

また、保育所以外の認定こども園、認可外保育施設などでも6件の「不適切な保育」が確認されたということです。

合わせて15件の「不適切な保育」の中には、園児に対して大きな声で脅迫的な声かけをしたり、腕を強く引っ張ったりするなどしたケースがあったということです。

今回の調査では「虐待」は確認されなかったということです。

保育施設の職員による虐待については、通報や公表の義務がなく、件数が公表されたのは初めてです。

長崎県のこども未来課では「今回の調査結果を受け止め『不適切な保育』がなくなるよう研修などの対策を行っていきたい」と話しています。