米原子力空母「ニミッツ」が出港 佐世保港

乗組員たちの休養を理由に佐世保港に入港していたアメリカ海軍の原子力空母「ニミッツ」が23日、出港しました。

アメリカ海軍の原子力空母、「ニミッツ」はおよそ5000人の乗組員とともに、23日午前10時ごろ海上保安部の巡視艇などに警備されながら佐世保港をあとにしました。

19日の入港から23日までの間、乗組員は佐世保市をはじめ九州管内での観光を楽しんだほか、海上自衛隊佐世保地方総監部との連携を確認したものと見られています。

原子力規制庁によりますと、2基の原子炉を動力とする「ニミッツ」の寄港で、22日までに佐世保港周辺のモニタリングポストの放射線量に大きな変化はみられないということです。

一方、出港する「ニミッツ」を見下ろせる高台では原子力空母寄港に反対する市民およそ20人が集まり、「港の軍事利用反対」とか「戦争協力はしないぞ」などとシュプレヒコールを上げて寄港を反対しました。

集会を取りまとめた堤典子さんは「老朽化した2基の原子炉を搭載する原子力空母はまさに動く原発だ。空母の入港で経済効果を期待する声もあったが、危険な原子炉を搭載する空母が被爆地である長崎に入港したことは喜べない」と話していました。

原子力空母が佐世保港に入港したのは平成26年の「ジョージ・ワシントン」以来、16回目です。