“顧みられない熱帯病”対策強化を 長崎で国際シンポジウム

世界の熱帯地域で貧困層にまん延しながら対策が遅れているデング熱などは、NTDs=「顧みられない熱帯病」と呼ばれています。
13日からのG7保健相会合を前に、長崎市では国際シンポジウムが開かれ、国連機関の責任者らはG7の主要国に対し対策を強化するよう訴えました。

WHO=世界保健機関は、フィラリアやデング熱など20の病気について、NTDs=「顧みられない熱帯病」と定めています。

長崎市では12日、NTDsの対策の強化を呼びかける国際シンポジウムが開かれました。

WHOのNTDs部門のイバラヒマ・ソセ・ファール部長は「NTDsがG7の重要な議題となるよう望んでいる。NTDsが貧困を引き起こし、さらなる感染につながる悪循環を止めなくてはならない」と述べました。

また、NTDs対策の支援にあたっているビル&メリンダ・ゲイツ財団の担当責任者は「治療を多くの人に届けるための資金が必要だが、新型コロナの影響で状況は厳しくなっている。私たちには支援する責任があるとG7の参加国に訴えたい」と、G7の主要国に対し積極的に取り組むよう訴えていました。