”オランダ貿易”の平戸市で約400年前の日本初のビール再現
江戸時代初期にオランダとの貿易の拠点になっていた長崎県平戸市で、およそ400年前に日本で初めて醸造されたとみられるビールが再現されました。
平戸市によりますと、江戸時代初期、東アジアの貿易の拠点だった「平戸オランダ商館」の会計帳簿には、1636年に黒糖を輸入しビールの醸造に使用したという記録が残っていて、これが日本のビール造りに関する最も古い記録だとしています。
平戸市の博物館では、この記録をもとにビールを再現しようと去年から徳島県の醸造所と取り組みを続け、このたび完成にこぎつけたということです。
ビールはオランダが東洋向けに輸出していたビールのレシピをベースにしていて、当時と同じように原料に黒糖を使っているほか、オークの樽でビールを保存していたことから、オークのチップを香り付けとして入れています。
「平戸オランダ商館」の岡山芳治館長は「当時のビールは国際交流のツールとして活用されていたと思う。再現したこのビールも、市民や観光に来た人の交流のツールになっていってほしい」と話していました。
このビールはこの博物館のほか、平戸市内にある地元産品の直売所やインターネットで購入できるということです。