長崎大学病院でまた医療事故 看護師が医療機器の操作誤る

先月、長崎大学病院の看護師が入院中の女性患者の頭部に挿入していた医療機器の操作を誤り、一時、意識障害や半身まひを起こしていたことがわかりました。
これらの症状はほぼ改善しましたが、いまも記憶障害が残っていて、病院は患者と家族に謝罪しました。

これは、長崎大学病院が26日開いた会見で明らかにしたものです。

それによりますと、女性は先月25日、くも膜下出血で病院に搬送され、手術を受けた際、頭部の「脳槽」と呼ばれる部分から髄液を抜くための管を挿入しました。

女性はその後、会話が出来るほどに回復しましたが、今月29日、2人の看護師が本来、必要な管の操作を怠ったため、結果として、脳内で出血が起こり、意識障害と右半身のまひが生じたということです。

女性は命に別状はなく、これらの症状はほぼ改善しましたが、いまも記憶障害が残っていて、病院は患者と家族に謝罪しました。

長崎大学病院ではことし、▽7月に手術支援ロボットを使った子宮体がんの手術を受けた女性が退院後に死亡したほか、▽先月には本来抜くべきではない別の親知らずを抜く医療事故が相次いで起きていて、今月13日に、「医療安全緊急事態」を宣言し再発防止を目指していました。

長崎大学病院の江口晋・副病院長は「患者やその家族に大変申し訳なく思う。医療安全という観点では重大な問題だと捉えており、問題点を抽出して、改善につなげたい」と話しています。