柔道の出口姉妹 出身地の塩尻でパリ五輪出場の激励壮行会

塩尻市出身の柔道家、出口クリスタ選手と妹のケリー選手のパリオリンピック出場を激励する壮行会が地元で開かれ、会場が一丸となって熱いエールが送られました。

塩尻市出身の柔道女子57キロ級の出口クリスタ選手(28)と柔道女子52キロ級の出口ケリー選手(25)は、今月開幕するパリオリンピックに父親の母国のカナダ代表として出場します。
6日は、塩尻市で壮行会が開かれ、公式ユニフォームに身を包んで登場した2人は、集まった地元の人など300人余りから大きな拍手で迎えられました。
そして、2人には、母校の小中学校から、子どもたちの応援メッセージが書かれた寄せ書きが贈られました。
また、地元の神社の木遣保存会による木遣り歌が披露され、会場が一丸となって熱いエールを送っていました。
出口クリスタ選手は、「『塩尻にメダルを持ち帰りたい』という思いでやっと代表の座をつかむことができた。楽しむことと、自分らしい柔道をすることを胸に頑張りたい」と意気込みを述べました。
妹のケリー選手は、「多くの人の支えがあり最後まで諦めずに頑張ることができた。自分を信じることを忘れずに一つでも多く勝ちたい」と抱負を述べました。

壮行会のあと2人の会見が開かれ、出口クリスタ選手は、たくさんの人たちの激励に「地元の人たちの温かさを実感できてうれしかった。塩尻は生まれた場所なのでぜひ金メダルをとって帰りたい」と活躍を誓いました。
また、前回の東京大会の出場を逃したことによるアスリートとしての心境の変化について触れ、「勝つためだけの柔道はつらく、自分らしい柔道ができなくなっていた。『楽しいからやっている』という考え方に切り替えてから成長できた」と振り返りました。
そのうえで、「自分のためだけでなく、子どもたちが背中を追いたいと思えるような存在になれるようにメダルをとりたい」とメダル獲得への強い思いを語りました。
また、姉のクリスタ選手と出場するために、階級を変えてカナダ代表の座をつかんだケリー選手は、「姉は、いちばんの憧れだ。2人で高めあいながらオリンピックの切符をつかんだことをうれしく思う」と話していました。
そのうえで、「勝っても負けてもよくがんばった、何も後悔はないと思えるようにがんばりたい」と今の心境を語りました。
2人は、今月22日にパリに向けて出発するということです。