駒ヶ根市立保育園「不適切保育と疑われる事実が認められる」

駒ヶ根市の市立保育園で、昼寝をしなかった園児に対しおやつを与えないなどの不適切な保育があったと保護者が訴えた問題で、市の教育委員会の委託を受けた顧問弁護士は「不適切保育と疑われる事実が認められる」と結論づけました。

この問題は、駒ヶ根市の市立赤穂保育園で、去年、年中クラスの担任だった保育士が昼寝をしなかった園児におやつをあげなかったり、園児がお漏らしをした際に「臭い」などと言って処理をしてくれなかったりしたなどと保護者が訴えたものです。
これを受けて市の教育委員会は、顧問弁護士に委託して別の保育士や保護者を対象にアンケート調査などを行い、事実関係の把握を進めていました。
その結果がまとまり、31日に記者会見を開いた顧問弁護士は「不適切保育と疑われる事実が認められる」とする調査報告書を公表しました。
ただ、この保育士は「園児がおやつをいらないと言ったためあげなかった」とか、お漏らしについても「そのまま放置した事実はない」などと否定しているということです。
この報告書を踏まえ、教育委員会は市内の保育園に意見箱を設置し、保育士の対応などについての保護者の意見を集めやすい環境を整えるなどとしています。
駒ヶ根市教育委員会の本多俊夫教育長は「こどもの人権の擁護から望ましくない不適切な保育の疑いがあったと受け止めている。大変申し訳ない」と謝罪しました。