“御嶽山噴火災害を教訓に”山小屋関係者が火山防災を学ぶ

死者・行方不明者が63人にのぼり、戦後最悪の火山災害となった御嶽山の噴火から10年になるのを前に、山小屋の関係者などが火山防災について学びました。

講習会は、御嶽山の火山災害を教訓に、噴火が起きた時に適切な行動がとれるよう開かれたもので、山小屋の関係者などおよそ30人が参加しました。
はじめに、ふもとの木曽町の職員で、名古屋大学の研究施設で火山の研究にも携わっていた田ノ上和志さんが講演し、1979年以降の御嶽山では、噴火の前に火山性地震などの前兆現象が起きていたことなどを説明しました。
そのうえで、「前兆現象に注意するとともに、噴火が起きた時には、自分自身の安全を守ることを最優先に行動してほしい」と呼びかけました。
また、救命処置についての講習も行われ、参加者が、心臓マッサージや気道確保の適切な方法を学んでいました。
御嶽山の山頂から800メートルほどの場所にある山荘の小寺祐介支配人は、「登山者の安全を守る立場としてとても勉強になった。今後も自治体と連携して火山防災に取り組みたい」と話していました。