大桑村ヘリ墜落事故で報告書 エンジンの部品の破断が原因

3年前、大桑村で木材を運搬していたヘリコプターが墜落した事故で、国の運輸安全委員会はエンジン内部の部品の一部が破断したことが原因だったなどとする報告書をまとめました。

2021年9月、大桑村の山中で木材を搬出するためのヘリコプターがホバリングしていたところ、エンジンが停止して墜落し、機長が軽いけがをしました。
事故の原因について調査していた国の運輸安全委員会は、30日、報告書を公表しました。
それによりますと、エンジンの出力を発生させるパワー・タービンと呼ばれる部品にある、羽のような形をした「ブレード」が破断したことでエンジンが停止したということです。
破断した要因については、事故の4年前にエンジンを分解して実施した検査で、「ブレード」などを交換する必要がないと判断して使用を続けた結果、金属疲労を起こしたことが推定されるとしています。
また、報告書のなかでは、エンジンメーカーのマニュアルに、検査方法について異なる解釈を許すような記述があり、検査が不正確になった可能性があると指摘しています。
そのうえで、メーカー側に具体的で定量的な検査手順の設定や検査に適した器材の指定を行ったうえで、マニュアルに記載することなどを求めています。