須坂市の古い町並み 「重要伝統的建造物群保存地区」に選定へ

製糸業で発展した須坂市の古い町並みが国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されることになりました。
選定されれば県内で8例目となり、須坂市は地域のにぎわいづくりにつながると期待しています。

新たに「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されるのは、3つの街道が交わる須坂市の中心市街地のおよそ18.3ヘクタールの地区です。
この地区は、製糸業の発展とともに商業地として栄え、街道沿いには土壁で柱などを覆う大壁造の商家が建ち並ぶほか、裏通りには長屋や小規模な民家が軒を連ねます。
また、建物と建物の間には住民が出入りに使う「脇門」があるほか、建物の基礎として大きな丸い石を積み上げた「ぼたもち石積み」も見られます。
これらの歴史的な町並みは、江戸時代末期から昭和初期にかけて形づくられ、国の文化審議会は「北信地域における製糸業の隆盛をよく伝え価値が高い」と評価しています。
須坂市は「地域の生活の歴史や文化を継承する大切な遺産であり、将来に引き継ぎ保存・活用していくことで地域のにぎわいの創出などが期待できる」としています。
県によりますと、「重要伝統的建造物群保存地区」に正式に選定されれば県内で8例目となります。