SNS使った投資詐欺とロマンス詐欺 去年同時期の約8倍に

ことし1月から先月末までに県内で発生した詐欺事件について警察がまとめたところ、SNSを使った投資詐欺とロマンス詐欺の被害額が合わせて4億8000万円近くと、去年の同じ時期のおよそ8倍に急増していることが分かりました。
警察は、SNSを使った犯行は周囲が気付きにくいため、お金の話が出たら家族や警察に相談するよう呼びかけています。

長野県警察本部は、このところ県内でも被害が目立つSNSを使った投資詐欺とロマンス詐欺について、ことしからほかと分類して集計を始めました。
それによりますと、ことし1月から先月末までの被害件数は34件で、被害額は4億7800万円余りに上っています。
去年の同じ時期を見ると、件数は4件、被害額は5980万円余りで、ともにおよそ8倍に急増しているということです。
このうち投資詐欺は、著名人や専門家などをかたって投資を呼びかける手口が目立ち、ロマンス詐欺は巧みなやりとりで恋愛感情を抱かせ振り込みを促す手口が目立つということです。
一方、電話を使った特殊詐欺いわゆる「電話でお金詐欺」は、ことし1月から先月末までに去年の同じ時期より22件多い61件発生し、被害額も1000万円近く多い1億6800万円余りに上っています。
手口を見ると、有料サイトの利用料金などを電子マネーで支払うよう求める架空料金詐欺が増えているということです。
今回の集計では、SNSを使った投資詐欺とロマンス詐欺が、電話でお金詐欺を被害額で3倍近く上回る実態が明らかになり、警察は、SNSを使った犯行は画面上のやりとりで進むため、周囲が気付きにくいことも背景にあると見ています。
警察は、SNS上で会ったことのない人からお金の話が出たら詐欺を疑い家族や警察に相談することや、もうけ話をうのみにしないなどを呼びかけています。