「浅間火山観測所」の遺構 小諸市の史跡に指定へ

1911年に、日本で初めて設置された火山観測施設、「浅間火山観測所」の遺構が、小諸市の史跡に指定されることになりました。
市の教育委員会などは、遺構を活用して市民の火山防災への意識を高めていくことにしています。

「浅間火山観測所」は、長野県から国への働きかけで、1911年に、浅間山の火口から西南西およそ2.3キロ、標高1900メートル余りの場所に設置された日本で最初の火山観測施設です。
観測所は、およそ20年後に閉鎖され、1947年の噴火で焼失しましたが、国は去年、この場所で観測が始まった8月26日を「火山防災の日」と決めました。
これを受けて市の教育委員会は、遺構を防災教育などに活用しようと保存に向けた現地調査などを行い、11日開かれた定例の会合で、遺構を市の史跡に指定することになりました。
今後、見学ツアーを開くなど、観測施設の遺構を活用して市民の火山防災への意識を高めていくことにしています。
市の教育委員会は「“火山観測の始まりの地”を、市の史跡としてしっかりと保存し、火山の安全や防災意識の向上に生かしていきたい」としています。