春山シーズンを前に 長野県警山岳遭難救助隊 結隊式

登山者などの救助にあたる警察の山岳遭難救助隊に新しく5人の隊員が加わり、春山シーズンを前に9日、結隊式が行われました。

県庁で行われた結隊式には、県警察本部の山岳遭難救助隊員およそ40人が参加し、鈴木達也本部長から新しく入った5人に指名書が手渡されました。
そして、岸本俊朗隊長が、「山岳遭難救助隊としての誇りと使命感をもって安全で迅速な活動にまい進します」と決意を述べました。
これに対し、鈴木本部長は、「悲惨な山岳遭難を1件でも減らすという信念のもと、登山者に積極的に声をかけて未然防止に努めるとともに、安全を最優先に活動してください」と訓示しました。
そのあと隊員たちは、長野市内の山あいの岩場に移動して訓練を行いました。
新人隊員は、ロープの結び方や岩場での安全確保の方法を学んだり、高さ20メートルほどの崖を安全ベルトなどを使って降下する技術を磨いたりして実践に備えていました。
警察によりますと、去年1年間の県内の山岳遭難は過去最多の302件で、37人が死亡しました。
また、ことしに入ってからも、7日までにすでに53件発生しているということです。
新たに加入した藤田聖弥さんは、「訓練でも、一歩間違えれば命を落とすので緊張感を持って取り組みます。小さい頃から目指してきた救助隊なので、がんばっていきたいです」と話していました。