国の登録有形文化財に長野県内から新たに12件

建築から50年以上が経過した貴重な建造物を保護する国の登録有形文化財に、県内から新たに12件が登録されました。

このうち辰野町からは、かつて宿場町として栄えた小野地区にある3つの建造物が登録されました。
その1つは、1955年に三州街道沿いに建てられ地域のランドマークとして親しまれてきた、高さ17メートルの「火の見やぐら」です。
鉄骨造りとなだらかな末広がりという東京タワーを思わせるたたずまいが特徴で、県内の火の見やぐらとして初めて、国の登録有形文化財に登録されました。
もう2件は、江戸時代末期の1861年に建てられ、「はたご」として多くの旅人を受け入れてきた「旧小澤家住宅」の母屋と表門です。
三州街道に面する本棟造の母屋は、切妻造の屋根に鉄板がふかれ、かつての宿場町の風情をいまに伝えています。
また、母屋の北にある表門ははたごの格式を表す勇壮な構えが評価されたということです。
旧小澤家住宅の保存会の小澤晃会長は、「江戸時代の名残を残す文化財なので大切に保存していきたい」と話していました。
県教育委員会によりますと、今回の12件を加えて県内の登録有形文化財は639件になったということです。