リニア 2027年開業断念 阿部知事「十分な説明が必要」

阿部知事は、先月、JR東海が「リニア中央新幹線」の2027年の開業を断念する方針を明らかにしたことについて、「十分な説明を行うことが必要だ」などと述べ、JRや国に対し、開業時期などについて詳しい説明を求めていく考えを示しました。

飯田市に中間駅が設置されるリニア中央新幹線をめぐっては、東京・品川と名古屋を結ぶ区間の2027年の開業を目指していました。
しかし、先月29日、JR東海の丹羽俊介社長は、国土交通省で開かれた専門家の会議の中で、「2027年の名古屋までの開業は実現できる状況にはない」と述べ、2027年の開業を断念する方針を明らかにしました。
こうした状況について、阿部知事は1日の定例会見で、「非常に重大なことだと受け止めている。まずは地元の皆さん、そしてわれわれも含めた関係者に対して十分な説明をしっかり行ってもらうことが必要だ」と述べ、JRや国に対し、開業時期などの詳しい説明を求めていく考えを示しました。
そのうえで、「何年の開業を目指して取り組むのかということがはっきりしなければ、いろいろな対応や対策の見直しもできない。何をいつまでに、どう解決して、その見通しを立てていくのか、明らかにしてもらいたい」と述べて、まちづくりや企業誘致に大きな影響が出かねないという認識を示しました。