クマ被害防止に生息エリアと人の生活圏との分離を 検討会提言

クマによる被害防止策を検討してきた県の専門家の会議は、クマの生息エリアと人の生活圏とを分ける取り組みを強化していくことなどを県に提言しました。

21日、県庁で開かれた専門家などでつくる検討会が提言したもので、それによりますと、クマの生息数や木の実の状況を把握したうえで、エサになるものを人の手で取り除くなどして、クマの生息エリアと人の生活圏とを分ける取り組みを強化していくべきだとしています。
さらに、クマが多く出没する時期には、「クマ出没警報」など警戒を呼びかける情報を出すほか、緊急時に市町村の許可で迅速に捕獲できるように、明確な判断基準を作るべきだなどと提言しています。
県は、提言の内容を、マニュアルやクマの保護管理計画に盛り込むとともに、市町村に説明することにしています。
座長を務めた佐久大学の上原貴夫評議員は、「これから暖かくなると人もクマも活動的になるので、人の安全確保とクマの保護につながるように、できるだけ早く対応を進めてほしい」と話していました。