県防災ヘリ墜落事故から7年 消防本部で職員らが黙とう 佐久

長野県の防災ヘリコプターが墜落し、消防隊員ら9人が死亡した事故から5日で7年です。
犠牲者の1人が所属していた佐久市の消防本部では、5日朝、職員らが黙とうをささげました。

7年前の3月5日、山岳遭難の救助訓練に向かっていた長野県の防災ヘリコプターが松本市の鉢伏山に墜落し、機長や消防隊員ら9人が亡くなりました。
このうちの1人で、佐久広域連合消防本部の消防隊員、大工原正治さんは、県の消防防災航空隊に派遣されていた当時、墜落事故にあい、42歳で亡くなりました。
5日朝、消防本部で行われた朝礼には職員など30人が参加し、事故現場の松本市の方角に向けて黙とうをささげました。
消防本部では、月命日の毎月5日を大工原さんの名前をとって「安全管理『正治の日』」と定めていて、5日も職員が日頃の業務で気づいた注意点を発表していました。
また、事故の風化を防ごうと、消防本部には、大工原さんの写真や事故の際にかぶっていた傷が付いたヘルメットなどを展示するコーナーも設けられています。
大工原さんの先輩で、佐久広域連合消防本部の市川高志通信指令課長は「『助けを求めている人がいればどこへでも行く』という志を持って働いていました。彼の思いを引き継いで安全管理を忘れず消防の仕事に励みたいです」と話していました。