長野駅前再開発でマンションや店舗の複合施設の建設計画承認

長野駅善光寺口前の再開発をめぐって、8日、長野市の都市計画審議会は駅から徒歩数分の映画館や飲食店が建ち並ぶ区域に、マンションや店舗からなる複合施設を建設する計画を承認しました。
複合施設は28階建てのおよそ100メートルとする案が検討されていますが、景観を損ねるという意見もあり、今後調整が行われる見通しです。

長野駅善光寺口前のエリアは、建物の老朽化などが課題となっていて、長野市は再開発によって災害に強いまちづくりを進めるとともに地域の活性化を目指しています。
8日、長野市の都市計画審議会は、駅から徒歩数分の南石堂町や末広町にまたがるおよそ0.6ヘクタールの区域に新たに複合施設を建設する計画を承認しました。
この一帯には、現在、映画館の「長野千石劇場」や飲食店などが建ち並んでいますが空き店舗も目立っています。
計画によりますと、複合施設は延べ床面積がおよそ3万5000平方メートルで、およそ180台分の駐車場を備えます。
高さはおよそ100メートルで、1階から3階を店舗、5階から28階をおよそ200戸が入るマンションとする方向で検討していて、2029年度の完成を目指すとしています。
ただし、一部の市民からは景観を損ねるという意見も出ているということで、今後、高さなどについては調整が行われる見通しです。
長野市都市計画審議会の柳沢吉保会長は「長野市を回遊する起点となるような施設になることを期待している」と話していました。
この再開発計画は今年度中に正式決定される予定です。

長野市中心部では、街の活性化につなげようと、長野駅善光寺口前に隣接するエリアでも取り組みが進められています。
このうち、老朽化に伴い2031年度に取り壊される予定の複合施設「もんぜんぷら座」の跡地については、有識者などでつくる市の検討部会が、観光情報の発信拠点となる複合施設の建設を目指すとした案をまとめています。
また、長野駅善光寺口前から「もんぜんぷら座」にかけての中央通りについても、長野市は改めて整備を行いにぎわいとくつろぎの場にすることを目指していて、建ち並ぶ店舗などに沿道へのベンチの設置などを促すことにしています。