「松本パルコ」閉店後の活用案 松本市議会の委員協議会で了承

来年2月に閉店する「松本パルコ」の活用をめぐり、松本市は、上層階を年間3億円程度で20年間借り上げて公共施設などとする案を、議会の委員協議会に改めて説明しました。
議員からは慎重な議論を求める声もありましたが、閉店が1年後に迫る中、パルコ側との協議を継続するために、早めに市の考えを示すべきだなどとして了承されました。

「松本パルコ」の閉店後の活用をめぐって市議会の委員協議会がきょう開かれ、先月、市が示した案について議論しました。
案では、北側の新館について、▽地下1階から2階をパルコが運営する商業施設として再開し、▽3階から6階までを年間3億円程度で20年間市が借り上げ、図書館などの公共施設として活用するなどとしています。
これについて市の担当者は、「パルコからは営業再開を目指す中で今回の条件を提示されている。官民が連携したまちづくりのためにも前に進めたい」などと説明しました。
これに対し、慎重な議論を求める議員は、「多額の投資に市民から不安の声が聞かれる。計画を具体化してから議論すべきだ」などと訴えました。
一方で、「パルコが撤退したら跡地がどうなるのか不安だ。今回は案を了承したうえで、市がしっかり関与して計画を具体化してほしい」などとして、閉店が1年後に迫る中、パルコとの協議を継続するため、早めに市の考えを示すべきだとする意見も出されました。
最終的に、3人が継続協議を求めましたが、4人が了承し、市議会として了承することで意見がまとまりました。
市はきょうにもパルコ側に伝え、経営判断を待つことにしています。
委員協議会のあと、松本市総合戦略室の近藤潔室長は、「提案は次の世代や中心市街地全体への投資だと考えている。市民の声を聞きながら計画の具体化に取り組みたい」と話していました。