去年1年間に長野県の山で遭難した人は332人 統計史上最多

去年1年間に県内の山で遭難した人は332人と、統計を取り始めてから最も多くなったことが警察のまとめでわかりました。
警察は事前の準備不足などから遭難する人が増えているとして注意を呼びかけています。

県警察本部のまとめによりますと、去年1年間に県内の山で発生した遭難は302件で、遭難した人は332人にのぼりました。
いずれも統計を取り始めた1954年以降で最も多くなったということです。
遭難で死亡した人はおととしと同じ37人、けがをした人はおととしより20人多い160人でした。
また、遭難者を年代別に見ると、60歳以上の人が全体の半数近くを占めたということです。
県警察本部山岳安全対策課は、新型コロナの5類移行や夏場の天候に恵まれたことで登山者が増加するなか、事前の準備不足などにより遭難者が増えたと見ていて、登山の前には天候や登山ルートなどの情報収集をきちんと行うよう呼びかけています。
また、3月にかけての冬山シーズンには雪崩のおそれもあるため、雪に埋まった人の居場所を電波で特定する「雪崩ビーコン」やショベルなど、冬山用の装備品を携行することも呼びかけています。