長野 山岳遭難が統計史上最多を更新 年末年始で注意呼びかけ

ことし県内で発生した山岳遭難の件数はすでに統計史上最多を更新していて、警察は、登山者が増えると予想される年末年始にあわせて、注意の呼びかけを強化しています。

長野県警察本部によりますと、ことし県内で起きた遭難件数は、26日の時点で300件を超え、統計史上最も多くなっています。
去年12月からことし3月までの冬山シーズンに限っても、遭難件数と死亡者数はいずれも過去5年間で最も多く、スキー場のコース外を滑るバックカントリーで遭難するケースも増加傾向にあるということです。
警察は、ことし夏から秋にかけての遭難件数がコロナ前の状況に戻っていることも踏まえて、これからの冬山シーズンも年末年始を中心に登山者が増えると予想しています。
このため、SNSを通じて冬山の危険性などを紹介して遭難への注意を呼びかけているほか、年末には八ヶ岳などの主要な登山道などおよそ20か所に臨時の相談所を設置して、登山者に安全指導などを行う予定です。
県警察本部山岳安全対策課は「例年より積雪が少ないところもあるが、登山道の凍結による転倒やけがのおそれがある。事前の情報収集や十分な装備を徹底してほしい」と呼びかけています。