松本市消防団 団員が55万円余を着服 懲戒免職

松本市消防団の団員が、所属する部の報酬などが入った口座から55万円余りを着服していたことがわかりました。

着服していたのは松本市消防団第20分団の40代の団員です。
松本市消防団によりますと、団員は、令和元年5月からことし3月にかけて4年間、部の団員報酬などが入った口座から複数回にわたり現金55万円余りを引き出し、着服していたということです。
この団員は、会計事務を務めていましたが、別の団員に引き継いで以降も「通帳を紛失した」などとして通帳を持ち続けていました。
通帳の紛失などに不信感を抱いた現在の会計担当の団員がことし5月、口座の取り引き履歴を確認し不正が判明しました。
団員は、市消防団による聞き取りに対し、着服を認め、「生活費や借金の返済にあてた」などと話しているとしていて、今月20日付けで懲戒免職となりました。
一方、すでに全額が団員の親を通じて返済されているとして、刑事告訴は見送る方針です。
松本市消防団の上條博文団長は「消防団の信頼を失墜させる不祥事で大変申し訳なく思っている。会計の管理体制を強化し再発防止に努めたい」と陳謝しました。
県内では、下高井郡内や駒ヶ根市、それに、諏訪市の消防団員による不正が発覚していて、県は再発防止策として、口座の管理を1人だけに担わせないことや、会計年度の途中にも監査を行うことが必要だと指摘しています。