国宝 松本城 堀のしゅんせつ作業始まる 工期は約7年間

松本市の国宝 松本城で堀の堆積物を取り除くしゅんせつ作業が15日から始まりました。
すべての堀でしゅんせつ作業が行われるのは、記録が残る明治時代以降初めてだということで、作業は今後7年ほど続く予定です。

松本城の堀をめぐっては、堆積物がたまって底が見えてしまい景観を損ねているという意見や、夏場に植物プランクトンのアオコが増殖して悪臭を放っているといった意見が市民などから寄せられています。
このため市の教育委員会は、松本城にあるすべての堀、およそ3万平方メートルを対象に15日朝からしゅんせつ作業を始めました。
作業では堀に浮かべた作業船を近くの小屋から遠隔で操縦し、船に取り付けたポンプで堆積物をくみ取っていました。
工期は2029年度までのおよそ7年間で、総事業費は14億円ほどと見込まれています。
市の教育委員会によりますと、松本城のすべての堀を対象にしゅんせつ作業を行うのは記録が残る明治時代以降初めてだということです。
今年度は東側の内堀で最大で深さ1.5メートル、合わせて2000立方メートル余りの堆積物を取り除く計画です。