八十二銀行と長野銀行 合併後の新たな名前「八十二長野銀行」

ことし6月に経営統合した「八十二銀行」と「長野銀行」はおよそ2年後の2026年1月1日に合併し、新たな名前を「八十二長野銀行」にすると明らかにしました。

長野市に本店を置く八十二銀行と松本市に本店を置く長野銀行は、ことし6月経営統合し、預金残高で9兆円規模の地銀グループとなりました。
両行は、合併の時期などについて検討を続けてきましたが、15日開かれた取締役会で合併の時期は、およそ2年後の2026年1月1日とし、新たな名前は「八十二長野銀行」にすることを決めました。
今回の両行の合併には、地方銀行の経営環境が厳しさを増す中、県内の銀行どうしが経営資源を集中することで収益力を強化する狙いがあります。
すでに両行は、顧客の利便性を高めるため平日に互いのATMから現金を引き出す手数料を無料にしています。
また、経営者が高齢化する中でサービスの需要が高まっている「事業承継」や個人や企業が将来を見据えた「資産運用」を行う際のアドバイスなど、サービスの強化も進めているとしています。
一方、経営を合理化する一環として来年、初めて、共同店舗の営業を始めることや店舗の統廃合を進めると明らかにしています。
15日行われた記者会見で、八十二銀行の松下正樹頭取は、「両行の融和とブランド力維持のため行名を足した名前にした。相乗効果が出るよう取り組むので期待してほしい」と述べました。
また、長野銀行の西澤仁志頭取は「それぞれのブランドや顧客からの認知度がひとつになる象徴的な銀行名になる」と述べました。
一方、15日の記者会見では、合併に伴って長野銀行の顧客の口座番号の変更が必要になるとしています。
このため、新たな銀行名で口座番号を発行しキャッシュカードや通帳を顧客に送る対応をとるなどと説明しています。

「八十二銀行」と「長野銀行」の合併後の新たな名前が、「八十二長野銀行」に決定したことについてJR長野駅前で街の人の受け止めを聞きました。

長野市の70代の女性は、「両行の名前が入っているのがいいと思います。合併によってサービスがどう変わるか不安はありますが、わたしたちが安心してお金を預けられる銀行にしてほしいです」と話していました。
松本市の30代の男性は「両方の銀行のよかったところが新しい銀行に引き継がれていくといいなと思いました。それぞれのきめ細やかなサービスを継承していってほしいです」と話していました。
また、長野市の40代の女性は「もう少し『長野』らしい親しみやすい名前がよかったです。両行の名前を足し合わせただけではイメージは変わらないと思います」と話していました。