長野 諏訪市消防団 団員が運営資金160万円余着服

諏訪市消防団の団員が運営資金160万円余りを着服していたことが分かり、市消防団は、団員の活動を停止にするとともに処分を検討しています。

着服していたのは、諏訪市消防団第3分団に所属している30代の団員です。
市消防団の事務局が置かれている諏訪市によりますと、団員はことし3月から9月にかけて、運営資金が入った口座から複数回にわたり現金160万円余りを引き出し着服していたということです。
団員が借金返済に追われているという情報が別の団員から幹部に寄せられ、確認したところ、不正が判明したということです。
団員は着服を認め、「借金の返済にあてた」と話しているということです。
市消防団は、この団員の活動を停止にするとともに、処分を検討しています。
一方、全額弁済されたことから被害届は出さないということです。
金子ゆかり市長は、「地域住民の信頼を損ねる事案が発生し遺憾だ。再発防止策を徹底し、信頼回復に努める」とコメントしています。
市消防団は、3か月ごとに会計監査を実施するなど再発防止に努めることにしています。

消防団をめぐっては、▽下高井郡内の消防団で現金を横領した疑いで先月、40代の元会計係が逮捕されたほか、▽駒ヶ根市消防団の30代の分団長が運営資金などを私的に流用したとして4日付けで懲戒免職になるなど、不正が相次いでいます。
明らかになった3件では、いずれも、口座の管理を1人が担っていて借金返済に充てられたとみられます。
不正が相次ぐ背景には、▽通帳や印鑑の管理を1人で担うケースが多いほか、▽会計のチェック機能も十分でないことがあるとみられます。
また、駒ヶ根市消防団と諏訪市消防団のケースでは、会計監査が年度の終わりに1度しか行われていなかったことが分かっています。
県危機管理部消防課は、再発防止策として、▽口座の管理を1人だけに担わせないことや、▽会計年度の途中にも監査を行うことが必要だと指摘しています。