発酵食品の販路拡大を 新組織「発酵バレーNAGANO」設立

長野県が誇る味噌や日本酒などの発酵食品を、業界の垣根を越えて国内外に広く発信し、販路拡大を図ろうという新たな組織が、24日、設立されました。

味噌や日本酒などに携わる組合や企業は、「発酵バレーNAGANO」と銘打った組織を、「和食の日」の24日、設立し、長野県が誇る発酵食品の国内外への発信と販路拡大に取り組むことになりました。
長野市で開かれた設立を記念したイベントでは、関係者およそ140人を前に、酒造会社のトップや有識者など6人が今後の方向性について意見を交わしました。
この中で、健康への効果を学術的に裏付けた商品を開発して、世界的なニーズに対応することや発酵食品の歴史や魅力を学んだ学生が外国の人に発信するなど、産官学が連携していく重要性を指摘していました。
国のまとめによりますと2019年の県内の発酵食品の年間出荷額は、味噌が、700億円余りで全国1位、チーズが、332億円余りで全国3位、野菜漬物が、168億円余りで全国5位などとなっています。
一方、県のまとめでは、おととしの発酵食品を含めた食料品全体の年間輸出額は71億円余りで、4年後の目標として掲げている124億円を達成するために、いかに海外輸出を進めていくかが課題です。
県味噌工業協同組合連合会の青木時男理事長は、「成長のために海外進出は欠かせない。企業や大学のノウハウを集約し新たな海外戦略を生み出す組織を目指したい」と話していました。