小海町出身アニメの新海誠監督 母校高校で後輩にエール 佐久

小海町の出身で、映画「君の名は。」や「すずめの戸締まり」などで知られるアニメーション監督の新海誠さんが、母校の佐久市にある野沢北高校の生徒たちに講演し、「自分の心の底から出てくる感情を大切にしてほしい」とエールを送りました。

野沢北高校の生徒会が企画した講演会には全校生徒や保護者などが集まりました。
この中で新海監督は、自身の高校時代を振り返り、「教室の窓から見える八ヶ岳などを眺めて、『あの向こうにある場所に行ってみたい』と思っていた。自分の作品に『こことは違う場所に行きたい』と思う登場人物が多いのは、そんな、高校時代の気持ちが反映されているのだと思う」と話していました。
また、高校生活を送っている後輩たちに向け、「今、自分の心の底から出てくる感情を大切にしてほしい。その思いが自分を思いもよらない場所に連れて行ってくれると思う」と呼びかけていました。
生徒からは作品に対する思いから収入に至るまでさまざまな質問が寄せられ、新海監督は一つ一つ丁寧に答えていました。
ふるさとに対する思いを尋ねられると「浅間山や八ヶ岳など美しい景色があって、今でも地元で働いている友達をうらやましく思うことがある。皆さんも地元から出れば、ふるさとの美しさが即座に分かると思います」と答えていました。
男子高校生は「高校の先輩に、新海監督がいることを誇りに思います。講演を聞いて自分も世界で活躍できる人になりたいと思いました」と話していました。
講演を終えた新海監督は「母校の生徒会から依頼があってうれしかったです。後輩たちと接して、映画をつくっていく励ましをもらいました」と話していました。