狩猟解禁 県は“クマ対策“で猟友会に積極的活動呼びかけ

今シーズンの狩猟が15日、解禁されました。
長野県内でもクマによる被害が相次ぐ中、クマが人里に近づかない対策にもなるとして、県は猟友会に対して積極的に山に入り、狩猟活動を行うよう呼びかけています。

今シーズンの野生鳥獣の狩猟は、全国で15日解禁され、県内でも鳥獣保護区を除いて、イノシシやシカ、クマそれに鳥などの狩猟が実施できるようになります。
解禁にあわせて、長野市や信濃町では朝早くから警察や地元の猟友会の会員がパトロールを行い、猟銃を打つ際近くに民家がないかや銃の向きが安全かどうかなどを確認していました。
環境省によりますと、ことし4月から先月末までクマによる被害にあった人は全国で180人と、昨年度1年間の2倍以上にのぼっているほか、県内でも先月、飯山市で80歳の男性が死亡しています。
一方、長野県によりますと、県内のクマの捕獲は年間およそ250頭で、その9割がおりによる捕獲です。
銃などで追い立てられる経験が少なく、クマが恐怖心を覚えないことが被害増加の背景にあるとみています。
このため県は、人が山に入ることでクマが人への恐怖心を覚え、活動範囲が山に限定されて人里に近づかない効果も期待できるとして今月7日、県の猟友会に対して積極的に山に入り、狩猟活動を行うことを会員などに周知するよう、文書で依頼しました。
長野市やその周辺で活動している長野地方猟友会の嶌崎厚会長は「ことしはクマの確実な追い払いを意識して、狩猟に取り組みたい」と話していました。