大町市の山の神遺跡の出土品 新たに長野県の「県宝」に指定へ

大町市にある山の神遺跡の出土品が縄文文化を知るうえで貴重なものだとして、新たに県の宝「県宝」に指定されることになりました。

県宝に指定されるのは、およそ9000年前の縄文時代早期に作られた土器4点と石器41点です。
このうち石器は、チャートという石を削り胴の部分を磨いた「異形部分磨製石器」と呼ばれる石の道具で、祭りなどに使われたと見られています。
同じ場所で41点も見つかるのは全国的にも例がなく、県内の縄文文化を知るうえで貴重な資料になるということです。
また、土器は、表面にだ円や山形の模様が施されている「押型文土器」3点と縄目模様が付けられた縄文土器1点でいずれも器の形を残しています。
大町市文化財センターの関悟志学芸員は「県宝に指定されれば、北アルプス山麓の縄文文化をさらに知ってもらう機会になると思う。地元としても今後、教育や展示などにも活用していきたい」と話していました。
これらの出土品は11月開かれる県教育委員会の定例会を経て正式に指定される見通しで、指定されれば「県宝」はあわせて247件になります。