石碑前で一礼“日本一短い祭り” 長野 岡谷

集まった人たちが石碑の前で一礼するだけで終わる“日本一短い祭り”とも言われる祭りが、岡谷市で行われました。

「塩嶺御野立記念祭」と呼ばれるこの祭りは、明治13年6月、明治天皇が、諏訪湖をのぞむ岡谷市の塩尻峠を訪れたことを記念して大正時代に始まりました。
昭和22年10月、昭和天皇が訪れてからは、毎年6月と10月に行われていて、16日は、岡谷市と隣の塩尻市の関係者140人ほどが出席しました。
午前10時に司会者が「一同、礼」と声をかけると、出席者は石碑に向かって頭を下げました。
そして20秒後、「お直りください」の合図で出席者は頭を上げ、祭りは終わりました。
岡谷市の早出一真市長は「身が引き締まる気持ちで石碑の前に立ちました。岡谷市と塩尻市の関係がさらに発展していくことを祈りました」と話していました。
塩尻市の百瀬敬市長は「岡谷市の新市長を迎え、両市の交流を深めたいと感じた祭りとなりました。きょうは諏訪湖の先に富士山も見え、明治天皇が『すばらしい景観だ』とおっしゃった意味がよくわかりました」と話していました。